男性不妊 Part2

以前にプチ講座で『男性不妊』について男性の体と不妊の原因の関係、精液検査について 触れてみました。今回は男性のからだのメカニズムについてお話します。

精子はどのようにしてつくられるのでしょうか?

そもそも精子は精巣の中に初めから存在するわけではありません。 精巣の中にある精祖細胞と呼ばれる、精子の元となる細胞が減数分裂を経て2ヶ月以上をかけて1つの精子ができあがります。 精子の形成にも卵子の成長と同じようにホルモン分泌とそのバランスが関わってきます。卵子を発育させる卵胞刺激ホルモン(FSH)は男性では精子の形成を促進し、卵子の排卵を促し卵胞の黄体化を進める黄体化ホルモン(LH)は男性ではテストステロンの分泌に作用します。これらのホルモンが加わり減数分裂を経て精子が精巣内で作られていくのです。

射精とは?

次に、妊娠するためには作られた精子を女性の体内に入れ、精子と卵子が出会わなければなりません。そのためには射精が必要です。 射精のメカニズムはまず、精液が尿道前立腺部に集められます。そして性的興奮が高まり勃起すると、精巣上体部に蓄えられていた精子は、少量の分泌液とともに、精管膨大部に運ばれます。このとき脳からの指令により、膀胱の出口は閉じているため、精液に尿が混ざることはありません。そして、外尿道口から放出されます。

射精に至るためには、精巣で精子が作られること、精巣から射精までの通路に詰まりや閉塞がないこと、脳からの指令がうまく伝わること、膀胱への通路が遮断されること、陰茎に問題ないこと、十分に勃起すること、などが必要です。 前にもお話しましたが、不妊の原因の割合は女性も男性も差がありません。 気になることがあればご相談ください。

院長からのひとこと

男性不妊も女性不妊と同様に、さまざまな原因があります。今日、社会的ストレスによる男性不妊も増加しています。まずは奥さまの通院されているクリニックを受診し、相談されることが大事です。当院では、男性不妊専門クリニックへの紹介を行っています。