早期流産の原因

流産とは

早期流産(妊娠12週未満の流産)の主な原因は赤ちゃんの異常であり、約80%で赤ちゃんの染色体異常が認められたという報告があります。では赤ちゃんの染色体異常に原因はあるかというと、ほとんどの場合が偶然であり、両親の遺伝的要因や生活習慣は関係ないとされています。そのため連続して流産する可能性は高くない(2~5%)と言われています。

多くの場合は何らかの原因があるわけではないため、対策をしなくても次の妊娠で出産に至ることがほとんどです。ただし、赤ちゃんの染色体異常の割合は母体年齢と共に上がるため、流産のリスクも高くなります。何度も流産や死産を繰り返す場合は不育症と定義され、何らかのリスク因子がある場合もあります。

流産後はしばらく妊娠を控えたほうが良いというわけではありませんが、心身の回復を優先されるべきかと思います。流産はとてもつらく悲しい経験です。すぐにはなかなか前向きにはなれず、また流産してしまうかも、とネガティブになってしまうこともありますが、それは自然な反応です。

早期流産に罪の意識を感じることもありますが、原因のほとんどは母体にはありません。ご家族など周囲のサポートにより、自身の気持ちを整理してから次のステップへ進むことはとても重要です。当院の医師やカウンセラーへも必要があればご相談ください。