穀雨(こくう)

■時期:4月20日~5月4日

穀雨は、春の最後の節気であり、昔から「種まきの季節」と言われています。
農家さんが土を整え、これから芽吹く準備をするように、私たちの体や心も“整える時間”が大切になる時期です。

穀雨を過ぎると、季節はいよいよ初夏へ向かいます。気温差が大きく、体調がゆらぎやすいこの時期は、“生活の見直し”をするのにぴったりです。

新茶について

穀雨の柔らかな雨が、茶畑を潤す頃。八十八夜を迎え、新茶の季節がやってきました。

春の生命力がぎゅっと詰まった新茶。
八十八夜に摘まれた一杯は、心と身体にやさしく染み渡る、季節の贈り物です。

なぜ縁起が良いの?

●「八十八」は「米」の字に通じ、豊穣の象徴
●霜の心配がなくなる「別れ霜」の節目
● 一番茶は栄養価が最も高く、テアニン・カテキン・カフェインが豊富
●「八十八夜の新茶を飲むと長生きする」という言い伝えも

1. 新茶の種類と産地

一番茶(新茶)

その年最初に摘まれる茶葉で、香り高く、旨味が豊か。
主な産地:静岡、鹿児島、福岡(八女)など

かぶせ茶

日光を遮って育てることで、甘みと旨味が強くなる。
主な産地:三重、京都

玉露

さらに長く覆いをかけて育てる高級茶。とろりとした旨味。
主な産地:京都(宇治)、福岡

深蒸し煎茶

蒸し時間が長く、まろやかで濃厚な味わい。
主な産地:静岡、掛川

2. 新茶の淹れ方

湯温は80〜85℃がベスト。熱すぎると渋みが出てしまいます。

急須に茶葉と湯を入れ、湯冷ましで温度調整すると、香りがふわっと広がります。

3. 新茶の薬膳としての効能

1. 「気」を巡らせる作用

薬膳では、緑茶は清熱(熱を冷ます)、利湿(余分な水分を流す)、醒神(頭をスッキリさせる)といった働きがあります。
特に新茶は若い葉で作られるため、“気の巡りを軽やかにする”という特徴が強く出ます。

2. 体内の「余分な熱」を取り、巡りを整える

春の終わり〜初夏にかけては、体に熱がこもりやすくなります。
新茶はその熱をやさしく冷まし、体内のバランスを整える働きがあります。

3. 胃腸を軽やかにし、消化を助ける

新茶は渋み成分(カテキン)が豊富で、胃腸の働きをサポートします。また、消化を助け、気血を作る土台を整える役割もあります。

薬膳の視点で見ると、新茶は「春の終わりの体を整えるお茶」と言われています。
若い葉で作られる新茶には、気の巡りを助け、余分な熱を取り、胃腸を軽やかにする働きがあります。

穀雨の時期は湿気が増え、体が重だるくなりやすい季節。
そんな時期に新茶をいただくことは、春の疲れをリセットし、自律神経を整えるセルフケアにもつながります。