アロマテラピー

アロマテラピーとは植物の花・葉・実・樹脂・根などの香り成分を凝縮した精油(エッセンシャルオイル)を用いた自然療法です。
植物は香りを放出して虫や蝶などをおびき寄せ、子孫を残すために受粉を促したり種を運んでもらったりしています。香りはダイレクトに脳に伝わり、瞬時に気分転換やリラックスすることができ、それにより自律神経やホルモンバランスを整えストレス軽減に役立ちます。

アロママッサージのお知らせ

当院のアロマセラピスト「ピュア・ミント」の山下先生が、アロママッサージを行います。ご希望の方は受付までお声かけください。
(空き状況によっては当日予約も可能です)
●日時:毎月第3火曜日 10時~18時
●所要時間:お一人様約30分
●施術料金:500円(3,000円のところ当院が差額負担します)

アロマ・ミニ講座

「アロマ・ミニ講座」では、山下先生から定期的にアロマについてお話をいただく予定にしています。
お楽しみに♪

山下 裕美 先生紹介

●英国ITEC認定アロマセラピスト
●英国IFA認定アロマセラピスト
●(公社)日本アロマ環境協会認定アロマテラピーアロマセラピスト
●(公社)日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター
●リフレクソロジスト (The Bayly School of Reflexology)
●全日本エステ指導育成協会認定エステティシャン
●HCS認定ケアカウンセラー

山下先生は、ご自身も不妊治療の経験をお持ちです。医療機関でのメンタルケア等のご指導もされております。施術中に、いろいろなお話をされてみませんか?

山下先生からのメッセージ

私の夢は専業主婦で子供は3人、こんな普通の夢を抱いて結婚しました。すぐにでも子供の欲しかった私は結婚して半年しても妊娠の兆候が見られないため、不妊治療を始めました。一年、二年、三年・・・治療を続ける中で、家の跡取りと言う重圧と周りからの心無い言動にどれほど傷ついたことか、それはそれは苦しい日々でした。夫の転勤に同行しながら、結果的に不妊治療は10年にも及びました。結局子供には恵まれませんでしたが、私は今生き甲斐をもって仕事をしています。不妊治療の苦しみは誰よりも理解できます。アロママッサージを通して患者様に寄り添いたいと思っております。どんなことでも気軽にお話をして心の内を吐き出してください。

不妊とアロマテラピー

妊娠するためには何といってもホルモンバランスを整えることが基本となります。女性の心と体にとって大切な女性ホルモンは大きく分けてエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があります。これらのホルモンは女性らしさや月経周期を整える重要な役割を担っています。

これらのバランスを整えるのにアロマテラピーは有効な方法です。アロマテラピーで使用する天然の精油(芳香分子)には数百と言われる有効成分があり、精油を嗅ぐとその芳香分子は電気信号によって嗅覚からダイレクトに脳へ伝わります。

嗅神経から大脳辺縁系に作用した芳香は嗅覚刺激によって女性ホルモンの分泌をコントロールしている視床下部に届きます。

不妊治療中のストレスや不安はアロマテラピー(心地良い香りを嗅ぐこと)で脳がリラックスしてストレス軽減、視床下部の機能を高め、排卵を正常化することが期待できます。
「脳」に直接アプローチすることができるアロマテラピーは植物由来の自然療法です。

精油の主な使い方は「芳香浴」と「アロマトリートメント」です。
芳香浴とはアロマポットやアロマライト、アロマディフューザーなど専用の芳香器を使って部屋中を香りで満たす方法で精油成分を空中に拡散させリラックスする方法です。
※ティッシュやハンカチに1~2敵垂らして嗅ぐだけでも良いです。

アロマトリートメントは精油を植物油で希釈してマッサージする方法です。香りとタッチングにより体全体がリラックスします。(原液のまま塗布しないでください)

おすすめの精油

精油は基本的には心地良いと思う香りを選ぶことをお勧めします。有効だと言われている精油でもその香りが嫌いで不快であればあまり意味がありません。

*ホルモンバランスを整えるには栄養・睡眠・運動などの生活習慣を整えることが大切です。そのうえでアロマテラピーが大きな力になれるとご理解いただければ嬉しいです。

イランイラン
グレープフルーツ
ゼラニウム
フランキンセンス
ベチバー
ネロリ
ペパーミント
ベルガモット
ラベンダー
レモン
ローズ
ローマンカモミール

精油の伝達経路

精油の中には数百という芳香成分が含まれていて、それらが有効成分として私達の身体に働きかけてくれます。その有効成分を体内に入れる方法として主に3つの方法があります。

① 鼻から吸入することによって脳へ伝達し、神経のバランスをとる。
② 口や鼻から呼吸することで芳香分子は肺の末端の肺胞から血流に入り全身をめぐる。
③ 植物油で精油を希釈し、マッサージなどで皮膚から体へ吸収させる。
(精油は高濃度なので決して原液をつけない)

揮発した精油の芳香分子が嗅上皮を覆う粘膜に付着し、それを嗅細胞から出ている嗅毛がキャッチし、嗅細胞に刺激を与えます。嗅覚刺激による嗅細胞の興奮は嗅神経に電気信号となって伝わり大脳辺縁系の一部である嗅球・嗅策を経て大脳辺縁系へと伝わります。

大脳辺縁系は情動・記憶(海馬)・内分泌系・自律神経系に関与していることから「情動脳」と呼ばれています。五感の中で唯一脳にダイレクトに伝わるのが「嗅覚」です。視覚・聴覚・味覚・触覚は、まず「大脳新皮質(理性)」という思考や言語など知的な活動を司る部位を経由して大脳辺縁系に伝わります(理性が先に働く)このようにアロマテラピーは複雑な工程を経由しないため、瞬時にストレスを緩和します。