不妊期間や不妊原因にかかわらず一般的不妊治療を 2年間続けても妊娠しない場合には体外受精−胚移植を含めた補助生殖医療(ART)を考慮するべきでしょう。また、年齢が高くなればどのような方法を用いても妊娠率は低下します。そのため約35歳以上では1年間の一般不妊治療で妊娠しない場合は高度生殖医療(ART)を行う方がよいと思います。
体外受精は元々卵管が閉塞している人に対する治療法としてスタートし、その後精子が悪い場合の治療など、治療範囲が拡大していきました。現在では一般的不妊治療を試みても妊娠しない場合、その理由に関わらず体外受精などの高度生殖医療(ART)が用いられるようになってきています。 一般的不妊治療で妊娠する人の割合は およそ40%で、その殆どが治療開始後2年以内の妊娠です 。
高度生殖補助医療(ART)
体外受精・顕微授精・胚凍結・融解移植・アシストハッチング・精巣内精子回収法など様々な技術を総合して高度生殖補助医療(ART)と呼びます。
適応
- 一般不妊治療で2年以上妊娠しない場合
- 結婚後長期間経ている場合
- 妻の年齢が高い場合
- 卵管が閉塞しているまたは卵管がない場合
- 男性因子による場合
体外受精
体外受精とは、卵巣刺激を行い発育した卵をとりだし、体外で精子と卵を受精させ、受精卵を子宮にもどす方法です。

顕微授精
顕微鏡下で卵の中に精子を1匹注入する方法で、何度か体外受精を試み。一度も受精しなかった方や、精子の動きが悪く自分で卵の中に入れないような精子無力症の方に行います。

胚の凍結および融解移植
受精卵が多く得られた場合や、卵巣過剰刺激症候群の危険性が危惧される場合に、胚を凍結し後に自然周期やホルモン補充周期に融解移植する方法です。
アシステットハッチング(AHA)
アシステットハッチングとは、ET(胚移植)のさいに透明帯の1部に開孔して着床率の向上をはかる方法です。ART(生殖補助技術)の1つ。 通常ですと、受精した胚は細胞分裂が進み、透明帯から脱出(ハッチング)して子宮内膜に着床します。しかし透明帯は胚の体外培養や凍結融解、あるいは加齢によって硬化するといわれています。 そこで卵の殻を少し破ったり薄くしたりして、着床率の向上を期待します。これが「アシステッドハッチング」で、体外受精で、グレードのいい胚を移植してもなかなか着床しない(着床障害)ような場合に行われます。 アシストハッチングともいいます。
精巣内精子回収法(TESE)
無精子症に対する治療で、精巣の組織を取り出し直接精子を回収する方法です。 顕微鏡下に精細管を採取し、精子を回収するMD−TESEも必要に応じて行います。 なお治療は提携している専門の泌尿器科に紹介し治療を行いなす。
不妊治療支援事業について
当院は広島県の指定医療機関です。
不妊治療支援事業とは
平成16年4月1日以降に開始した体外受精又は顕微授精に要した費用(入院費や食事代など治療に直接関係のない費用は含まれません。)に対して,1回の治療につき15万円まで,1年度当たり2回を限度として,通算5年間助成されます。
詳しくは広島県の不妊支援事業のサイトをご参考ください。
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/page/1169538640195/index.html


